今回は六炭糖（ヘキソース）についてです。

六炭糖には以下のものがあります。

・アロース
・アルトロース
・グルコース
・マンノース
・グロース
・イドース
・ガラクトース
・タロース

アロースは大変珍しい糖（希少糖）で、現在最も研究されているものです。
抗酸化作用が非常に強く、虚血による神経細胞死を保護する作用や、
癌を抑制する作用などが知られているようです。

アルトロースは・・これといってしょうかいする紹介する程の特徴はありません。

グルコースは、通称ブドウ糖と言いまして、私たちが生活している上で
一般的に良く見られる糖です。

マンノースは、これが鎖状に繋がってマンナンというものを形成しているのですが、
これは、こんにゃくの成分として存在しています。
マンナンライフのコンニャク畑っ♪で有名ですよね。

グロースは、グルコースに非常によく似ている構造なのですが、
化学的にグルコースをひっくり返したような構造をとっています。

イドースは自然界では単体としてほとんど存在していませんが、
イドースを構造に持ったイズロン酸という物質は血液や皮膚に存在しています。

ガラクトースは、乳製品等に含まれている糖です。
あの牛乳の甘みがそうです。牛乳を飲んでお腹がグルグルするのは、
乳製品中に含まれるラクトースを
グルコースとガラクトースに分解できないために起こります。

タロースは、特にこれと言ってありませんが、
構造的にはガラクトースに近い構造をしています。


さあ、次回は七炭糖です。次回で単糖シリーズは終わりになります。

今回は五炭糖（ペントース）です。

五炭糖には以下のものがあります。

・リブロース
・キシルロース
・リボース
・アラビノース
・キシロース
・リキソース
・デオキシリボース

リブロースはまるでお肉みたいな名前ですが、
この五炭糖は植物の光合成で二酸化炭素を固定するために
非常に重要な糖です。

キシルロースはガムとかで有名なキシリトール精製されます。
もちろん、体内でも代謝経路で重要な働きをしています。

リボースは生命科学では非常に重要な五炭糖です。
RNAという物質があるのですが、これは遺伝子に関連する物質で、
リボ核酸ともいいまして、このRがリボースの事です。

キシロースは、これもキシリトールを合成する際に使われたりしています。
でも自然界には単体であまり存在しないようです。


アラビノースはチューイングガムでもよく使われている
アラビアガムの基本物質です。砂糖の半分ぐらいの甘味をもっていて
ダイエット用の人工甘味料としても使われています。

リキソースはあまり語る事もないのですが、時々美白化粧品などに
含まれているようです。主たる目的は保湿効果でしょうか。

デオキシリボースはこれも染色体で重要な働きをしています。
DNA（デオキシリボ核酸）のDはこのデオキシリボースです。


さて、次回は六炭糖です。

今回は四炭糖（テトロース）についてです。

四炭糖には以下のものがあります。

・エリトルロース
・エリトロース
・トレオース

エリトルロースは身近なところで目にしています。
皆さんはリンゴを剥いたらだんだん褐色になっているのは御存知ですよね。
このエリトルロースこそが、その褐色になる原因なのです。

この褐色になる性質を利用して以前も紹介した
人工日焼けをさせるものとしても使用される事があるようです。


次に、エリトロースは生体内で重要な代謝産物ですが、
これを還元して得られる物質がありまして、
その名をエリトリトール （またはエリスリトール)といいます。

これ、聞いた事ありませんか？
そう、ほとんどカロリーがない甘味料として
清涼飲料水や食品に添加されているんです。


トレオースについては・・・特に何もありません。
大学の化学ではよく出てくるんですけどね。異性体とかで。


次回は五炭糖（ペントース）です。