前回まで、認知症になってしまった奥さんを抱える
老夫婦の話をしてきました。
正直言って、
このような老人が老人を介護するようなケースは
決して珍しい事ではなくなっています。
これを「
老老介護」と言うそうです。
今回は日本が直面している老老介護と超高齢化社会
について少し考え等を述べてみたいと思います。
総務省統計局による
平成17年における我が国の人口ピラミッドさて、上記をご覧ください。
携帯で見て頂いてる方は申し訳ありませんが、
PCでアクセスしてください。画像が大きいので。
定期的に行われている国勢調査結果を元にはじき出したデータです。
ちょっと年数が平成17年ですので古いのですが。4年前です。
この人口ピラミッドを見ると、
現在、60歳前後のいわゆる「
団塊の世代」の年齢別人口が一番多く、
次いで、その団塊世代の子供達「
団塊Jr」が多いピラミッドになっています。
まずはこれで何が分かるのか。それは、
団塊世代よりも団塊Jr世代の人口が少ないという点から、時代背景を元に考えると、
「国民の生活が豊かになり、自分の人生を謳歌する時間を大事にしたため
結果的に結婚して子供を育てる男女が減った。」という事が考えられるでしょう。
そして、この団塊世代と団塊Jr世代の時間的間隔はおよそ
25年。
つまり、団塊Jrの
25年後に再びベビーブームが起きているはずです。
そこで、先ほどの人口ピラミッドを見ます。
どうでしょうか。平成21の今年を考えた場合、
団塊Jr世代は35〜39歳の世代です。ここから25年の後は
10〜14歳の世代になります。
その世代の増加が人口ピラミッドには・・・
そう、見られません。人口増加のピークが無いんです。さて、ではなぜ団塊Jrの子供達は少ないのでしょうか。
今から10〜14年前ぐらいには何があったのでしょうか?
ちなみに、20年前の
1989年の出来事はこちらで参照できます。
経済に詳しい方ならもうお分かりですね。
1989年12月29日
東証の日経平均株価が大納会で史上最高値の38,915円87銭を記録。
これを最後に1990年の大発会から株価は下落へ転じ、バブル景気は崩壊。そう、これです。20年前の1989年は
経済がマイナスに転がり始める年だったのです。
景気循環論からいえば、戦後およそ50年前後の周期を持つという
コンドラチェフの波が反転したのです。怒濤の景気後退です。
団塊Jrの青春時代をバブル崩壊が直撃します。
結婚しても生活が豊かになるとは限らない不安の中、
誰が結婚などしますでしょうか?できません。そして現在の10〜14歳の世代が
ピークを迎えなかったという事になるようです。
すいません。今回で終わる予定だったのですが、
思いのほか人口統計で手間が掛かったので、
あと1回引っ張ります。(*_ _)人ゴメンナサイ
次回こそ最終回。
患者さんの老老介護を見て思う。で締めます。
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