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先日、こんな新聞報道がありました。

糖尿病診断に新基準 血糖値に加えて…ヘモグロビンA1cも

 日本糖尿病学会は従来の診断で使ってきた血糖値に、
「ヘモグロビンA1c(HbA1c)」を加えることを発表したようです。

血糖値は食事や運動の影響を受けやすく、
検査直前の生活習慣で大きく変動するため、HbA1cの導入でより確実な診断を目指すそうです。


新基準案を具体的に説明しますと・・・、

まず、1回目の糖尿病血液検査をします。

この結果、空腹時血糖値80〜110mg/dl未満、
食後2時間血糖値80〜140mg/dl未満が正常値なのですが、
これを上回った場合と、

さらに、追加指標としてHbA1cが6.0未満を正常範囲として、
これを超えるようなら、糖尿病を疑う

2回目の糖尿病血液検査を行う。

この2回目の検査ではHbA1cだけを検査して
HbA1cが6.0未満でなく、上回れば、この時点で糖尿病確定


ただし、正確を期すため、2度の血液検査ともHbA1cだけで診断することは認めず、1度は血糖値を確認することを求める。


という事だそうです。

正直、現場からすれば何を今更・・といった感があります。
HbA1cなんてもうずっと前から指標として使われてたんですから。
ま、現行診断法にガイドラインがあわせてきた感じでしょうね。


さて、ここでHbA1cってなに?とお思いの方はおられませんか?
ご説明しましょう。



血糖値が高い状態が続くと、
血液中のの余分なブドウ糖(血糖値の元)は体内の蛋白と結びつきます。

この際、赤血球の蛋白であるヘモグロビン(Hb)とブドウ糖が結合したものが

グリコヘモグロビンです。

このグリコヘモグロビンにはいくつかの種類があるのですが、
糖尿病と密接な関係を有するものが、HbA1cです。


要するに、
赤血球に砂糖がくっついたもの
と、考えてもらって問題ありません。


ここで、知っておいて欲しいのですが、
赤血球の寿命はどれぐらいか知っていますか?

答え:およそ4ヶ月。

赤血球はこの間ずっと体内を回って仕事をします。
そして血液中のブドウ糖と少しずつ結びついてきます。

高血糖状態、すなわち余っている糖が多ければ多いほど結びつきが増え
グリコヘモグロビン(HbA1c)も多くなるわけです。

ですので、血液中のHbA1c値は、
赤血球の寿命の半分くらいにあたる時期の血糖値の平均を反映することになります。
よって、外来で血液検査をすると、
その日から1〜2ヶ月前の血糖の状態を推定できることになります。


お分かりいただけましたか?

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