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薬や健康、医療についてパッと見がクマそっくりな薬剤師の視点で情報発信。用法用量を守って正しくお使いください。
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前回のつづきです。

ご主人と奥さんとクマと。
玄関先で3人で話をしています・・・。



結局、その日に渡した薬はすぐには見つからず、
またご主人さんが探してみる事に。

(´(・)`)「ところでご主人、奥様がこういった状態なので
     かなりお疲れになってませんか?」

(´-ω-`)「そうなんですよ。もう寝られなくてですね」

(´(・)`)「ああ、夜中も何かしちゃう感じですか?奥さん」

(´-ω-`)「もう自分でも、いつ寝てるか起きてるか分からないような
     毎日が続いとるんですわ」

(´(・)`)「それはキツいですね」

(´-ω-`)「かなわんよ。こっちが先に参りそうじゃ」

(´(・)`)「奥さんの事で何か病院さんから聞いてる事はありませんか?」

(´-ω-`)「そうじゃな、地区のふれあいセンターに行って
     相談して来たらどうか?といわれたわな」

(´(・)`)「あ、やっぱり言われてるんですね。まだ行ってないんですか?」

(´-ω-`)「こんな調子じゃから、なかなかいけれんのじゃよ」

(´(・)`)「そうですね・・・薬局から連絡した方が良いですか?
     施設とか、介護サービスみたいな話を一度聞いてみた方が良いでしょう?」

( ゚Д゚)「施設は嫌じゃ・・・」(奥さん突如会話に参加!

(´-ω-`)「・・・いやぁ、それはなんとか自分でしますわな」

(´(・)`)「・・・そうですか、じゃ、なるべく早めに行って相談してくださいね」

(´-ω-`)「ええ、本当にありがとうございます」

(´(・)`)「いえいえ、本当に困ったら連絡くださいね。ご主人が潰れたら終わりですからね」




と、こんな風な会話をしてきたのですが、
この話の最中、ずっと奥さんは隙を突いては

( ゚Д゚)「薬局さんは電話番号が変わったの?」

と、質問を繰り返してきました。その度にご主人が

(#゚Д゚) 「何を言うとんのじゃ!」

と、声を荒げてましたが、

(´(・)`)「いや、ご主人これは怒ってもどうにもならんのですよ
     もう、軽く流すようにしてください」


と話をしました。

認知症の薬を病院で1ヶ月分(28日分)貰ったのを、
最初は奥さんに自分で管理させていたらしいのですが、
気がついたらその全部を5日ぐらいで飲みきってしまった事があったそうです。

それ以来、薬は全部ご主人が管理しているようで、
その時は本当に冷や汗が出たといっておられました。

しかも、今では、朝食後に薬を渡して服用させたばかりなのに
ものの30分も経たないうちに

( ゚Д゚)「早く薬を飲ませてくれ!」

とか言い出すそうで、ご主人は、

(#゚Д゚) 「さっき飲んだじゃねーか!」


とまた気が立ってしまうような事がよくあるそうです。
これに関しても、そんな時は、

(´(・)`)「はいはい、ちょっと待っててね」

と、毎回毎回話をそらして時間を稼ぐようにしてくださいと
助言させて頂きました。どうせ何を言ってもすぐに忘れるんですから。


ご夫婦の家を出る頃にはもう辺りは真っ暗。
肌寒い風が頬を突き刺します。後ろ髪を引かれつつ、薬局へ帰りました。


つづく。

次回、最終回。老老介護と超高齢化社会について書こうと思っています。



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前回の続きになります。


原付を飛ばして一路、電話を頂いた老夫婦が住む家に向かいます。
夕暮れを過ぎて辺りは暗くなりかけていました。

到着。

クマ(´(・)`)「こんばんは」

奥さん( ゚Д゚)「どうも、わざわざすみません」

(´(・)`)「いえいえ良いんですよ」


玄関先には既に手持ちの薬が並べておいてありました。
どれもその日に渡した薬ではありません。

(´(・)`)「手持ちの薬はこれで全部ですか?」

( ゚Д゚)「はい、これで全部です」

(´(・)`)「そうですねー、これが入っていた薬の袋はありませんか?」

( ゚Д゚)「ちょっと待ってくださいね」


廊下を戻って台所兼食卓へ向かう奥さん。
戻る際の歩き方は認知症特有の歩き方です。

( ゚Д゚)「これですかね」

(´(・)`)「はいはい。・・・やっぱりこれ、8月って書いてますねぇ」

( ゚Д゚)「これに入ってたんですよ」

(´(・)`)「そうでしょうね・・。」「本当にもう無いですか?」

( ゚Д゚)「ちょっと待ってくださいね」


また戻って何やらご主人に話しかけています。
うっすら漏れ聞こえたのは、

( ゚Д゚)「お父さん、薬知らない?」

ご主人(#゚Д゚) 「あ?知らんわな!お前がどこかやしたんじゃろが!」


とかいう会話でした。
もう、ご主人愛想つかしてる感じです。

(#゚Д゚) 「薬屋さん来とるんか?」

( ゚Д゚)「ええ、来とりますよ」


ここで奥からご主人登場。
玄関先で正座して挨拶してくれました。
やはり几帳面な方です。

ご主人(´-ω-`)「もう本当にわざわざ済みません」
    「今日は一緒に私も行ったのでよく覚えています」
    「薬は確かに貰ったはずです。これがどこかに置き忘れてるんでしょう」
    「多分出てくると思いますから」


ご主人さんは、その日渡した薬の説明書を持っていました。
間違いなく渡しているという事です。

(´(・)`)「ええ、そうだと思います」

(´-ω-`)「もう本当にボケてしもうてからに・・お恥ずかしい」

( ゚Д゚)「ところで、薬屋さん、電話番号が変わったの?」

(´(・)`)「は? 変わってませんよ?」

( ゚Д゚)「なんか、医院さんに電話したら
    番号が変わったとか言われたもんですから」

(´(・)`)「いえ、さっき電話してきた番号で変わりないですよ」

( ゚Д゚)「・・・・・」

(´-ω-`)「・・・・・」

(´(・)`)「・・・・・」


ご主人と目を見合わせて、お互い困ったなぁという表情になりました。


次回へつづく。



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日没まもない時刻、電話が鳴りました。

( ゚Д゚)「薬局ですか?今日貰った薬が無いんですけど・・」

(´(・)`)「あれ?確かにお渡しした記憶があるんですけどね?」

( ゚Д゚)「でも無いんですよ。手元にあるのは・・○○と△△なんですが」

(´(・)`)「ちょっと待って下さいね(薬歴を見る)」
   「・・それ、8月の薬じゃないですか?」
   「薬の袋の下側に日付打ってませんか?」

( ゚Д゚)「待って下さいね。・・・薬には○○と△△と書いてます。」

(´(・)`)「いや、薬の袋に日付打ってませんか?8月ってなってませんか?」

( ゚Д゚)「ちょと待って下さいね・・・もしもし?薬には○○と△△って書いてます」

(´(・)`)「(本格的に来ましたな)」
   「分りました。とりあえずご自宅に行きます。ご主人さんは居られますか?」

( ゚Д゚)「はい、居ります・・・」



電話をかけて来たのは大正15年生まれ。83歳になる女性の方からです。
一緒に住んでおられるのはご主人で大正14年生まれの84歳。
ご夫婦で暮らしておられます。

このご夫婦はクマが当薬局に就職してからはずっと顔なじみで、
かれこれ10年近くお薬を出させていただいてます。

今年半ばから、どうも奥さんの様子がおかしくなり始めていました。
お薬の使い方などの説明をしても、
なかなか理解してくれないようになっていたのです。

ご主人さんの方はしっかりとされていて、
逆に84歳とは思えないぐらい背筋も伸びて几帳面な感じの方です。

クマがおかしいなと感じ始めてからその1ヶ月後ぐらいには
奥さんの歩き方がおかしくなって来ていました。
ゼンマイ式の人形のようにトットットットと歩くようになっていたのです。
認知症に見られる典型的な歩き方です。

おかしいと感じ始めてからすぐにご主人に
一度専門の病院で見てもらった方がいいですよと
話しをさせてもらいまして、病院で治療中でした。


そして、この日の電話を機に、
認知症ががさらに進行している事を確信しました。

来局当日は、ご夫婦で来られていまして、
確実に薬は渡しています。
今回はそれが心配でご自宅へ向かおうとした訳ではありません。

ご主人さんが心配になったのです。

二人暮らしの老夫婦。
奥さんは認知症。
ご主人は几帳面な性格。


ご主人の精神的な疲労が溜まってなかろうか?
何か施設とか介護ヘルパーとかの話は聞いた事があるだろうか?
なにか手助けできる事は無いのか?
という思いでとりあえず向かったのです━━━。


第2話につづく。

書く事が多過ぎるので、
何回かに分けます。


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